ピアノのある風景

ヒーリング系音楽の紹介や自然散策記を主としたブログ

【コレクター向き】CD Babyから音楽CDを購入する際に気を付けておきたいこと

今回はアメリカのオンラインストアCD Babyの利用にあたって、私がこれまでに失敗した経験を元に注意しておきたいことを幾つかご紹介します。なお、本記事は専ら消費者側の視点で書いたものです。また、ディスクとして販売されている音楽商品のみを取り上げ、ダウンロードコンテンツ等は含まないものとします。

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CD Babyとは

1998年にニューヨークのウッドストックで設立された、世界最大のインディペンデント音楽の販売代理店です。主に大手レコード会社と契約を交わさずに活動しているアーティストの音楽作品を取り扱っているので、他では手に入らない商品が販売されていることも少なくありません。商品価格や送料が他の海外通販サイトに比べて安価であるのも魅力です。

HPはこちら(外部リンク)

store.cdbaby.com

気を付けておきたいこと

オンラインストアは全て英語

必要最低限の英語が理解できていれば手軽に買い物ができます。最初にアカウント登録(無料)をする必要がありますが、もしここで登録方法が分からないようであれば利用をお勧めしません。何か問題が生じたときには、相手方と英語でやり取りをしなければならないからです。一応、日本にもCD Baby JAPANという代理店が存在するのですが、オンラインストアに関するサポートは基本的に対象外とされています。

届いたディスクに傷があった場合でも返品できない

ここでいう傷とは、ディスクの製造過程において発生した薄傷(いわゆる初期不良)を指し、輸送時に外部から強い衝撃を受けた等の理由(この場合は返品可)で発生した傷を除くものとします。CD Babyに限った話ではなく、海外製の音楽CDは新品であってもディスクに薄傷が付いていることが頻繁にあります。

このようなCDが届いた場合であっても、CD Babyは交換や返品に対応してくれません。参考までに、以前にCD Babyとやり取りした時のメールを転記します。

Thanks for getting in touch with us. Our inventory team contacted me regarding the stock at hand and they said that the stock looks good besides some very minor scuffs that do not impact the audio. I was informed that sometimes CD's have very minor "scuffs" that are probably just the result of the discs being assembled into their cases at the manufacturing stage. If you are able to listen to the CDs without any problems then the item would not be considered damaged or defective. Are you able to listen to the CDs without any problems?

要約すると下記のとおりとなります。

  1. 在庫のCDには音に影響しない薄傷が付いている場合がある
  2. たとえ薄傷があった場合でも、問題なく再生できれば不良品とは見なさない

メールから品質意識について大きな認識のずれがあることが分かりました。国内盤だとCDに傷が付いていることなど滅多にありませんし、万が一そのような不良品であった場合でも速やかに交換や返品に対応してくれるのが普通です。しかし、海外ではこのような常識が通用しないので、「無償のCDが届けばラッキー」程度の感覚を持ち合わせておく必要があります。

商品ページに記載されているフォーマットと異なる商品が届く場合がある

商品ページにはフォーマット(CD、CD-R、CD-RPのいずれか)の別が記載されています。ところが、CDと記載されている商品を注文したのに、実際にはCD-Rが届いた、という事例がこれまでに何度かありました。返品を申し出ても一切対応してくれません。

日本国内だと不当景品類及び不当表示防止法に抵触する可能性のある事案です。そもそもなぜこのようなことが起こってしまうのでしょうか。こうした疑問についてCD Babyに問い合わせてみたところ、下記の回答がありました。

Thanks for getting in touch with us. We act on a consignment basis therefore what is available on our site is what the artist chooses to sell. The artist dictates what formats they'd like to sell and that option will be available on our site.

We are sorry you did not receive the disc you thought you were purchasing. All Submissions are made by the artists. We give them an opportunity to explain the format they are going to sell. As all of our artist are independent musicians, many of them are not familiar with the technical side of selling music. As a result, you may sometimes get items that are not properly identified.

No one is by any means attempting to mislead consumers. These mistakes generally happen as a honest mistake due to the nature of how we receive this product and whom is submitting it.

It is always helpful as a fan to reach out to the artist and let them know your experience with purchasing their works. As many are not business folks, this feedback is very important in helping them successfully market and sell their materials to fans like yourself.

 要約すると以下のとおりとなります。

  1. CD Babyはアーティストからの委託を受けてCD等を販売している
  2. 商品ページに記載されているディスクのフォーマットは、アーティストから提供された情報に基づいている
  3. アーティストの多くは音楽を販売する技術的な側面に精通していない
  4. アーティストもCD Babyも消費者を誤解させようとはしていない

ここで特に注目していただきたいのは、上記2と3についてです。この文言から分かることは、アーティストが委託に際してCD Babyに提供しているフォーマットの情報が誤っている可能性があること、CD Babyはその誤った情報に基づいて商品説明及び販売を行っていることです。

CD Babyが上記3の実態について十分に認識しているのであれば、アーティストから提供される情報を鵜呑みにして販売するのではなく、責任をもってしっかり商品内容の確認をするべきです。アーティストとの契約内容がどのようになっているのかは全く知りません。しかし、この過程を飛ばして「私たちは消費者を誤解させません」と主張されても説得力に欠けます。

上記4に至っては、CD Babyには全く落ち度はなく、あくまで消費者側の価値観の違いによって起こる問題だと弁明しています。このことは、CD Babyがフォーマットの違いについてさほど重要視していないことを裏付けているようにも思えます。 

再発盤について

過去に別の音楽レーベルから発売されていて、長らく廃盤になっていた商品がCD Babyから販売されていることがあります。これらの商品の中にはディスク・オンデマンド※が採用されていることがあり、ディスクはCD-R、ジャケット写真などの印刷物はカラーコピーのような低品質である場合があります。したがって、今では同じ作品でもCD盤とCD-R盤とが混在する事態となってしまっています。

※顧客の注文を受けてから、コンテンツの権利を保有するメーカーからのライセンスのもと、販売元がCDを製造し、出荷するサービス。主に、廃盤商品や商品化されていないコンテンツを、コンテンツの権利保有者であるメーカーの許可を得て商品化している。

最後に

誤解を生じさせないために述べておきますが、私は決してCD-Rの販売自体が悪いことだとは思っていません。アーティストから要望があって許可を得て販売している以上、そのことに対して何ら文句を言うつもりはありません。

問題視しているのは、実際はCD-Rである商品がCDとして販売されていることです。フォーマットの違いがアーティストの錯誤であった場合は致し方がないとしても、CD Babyがその確認をしないまま販売する商法はいかがなものかと思うのです。

別の記事でも触れましたが、CD-RはCDの劣化版で似て非なるものであり、両者は明確に区別されるべきだと思っています。また、CD-Rが広く市場に流通することで、海賊版※との区別がつきにくくなることも懸念されます。会社として全てのアーティスト活動を支援しようとする姿勢は素晴らしいことですが、一方で、消費者側の視点に立ったサービスの提供については改善の余地があるように思います。

著作権などの権利を無視して製造・流通される違法、非合法な製品のこと

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